ここ数年、安納芋などのしっとり系焼き芋人気から火がつき、先日は干し芋がマツコの知らない世界に取り上げられるなど、サツマイモに注目が集まっています。
そんな中、期待の新品種ハロウィンスウィートを栽培することになったのでご紹介します。
ハロウィンスウィートって?
ハロウィンスウィートは、「三好アグリテック」さんのオリジナル品種です。
高系14号から派生した新品種とのこと。
特徴は、βカロテンの含有量が多く、中はオレンジ色をしています。
ハロウィンの時期に出回ることからハロウィンスウィートと名付けられており、舌触りと優しい甘味から、この時期のお菓子などへの利用に適しています。
加熱すると果肉のオレンジ色が強くなるので、焼芋でも美味しそう。かぼちゃにもどこか似た感じ。
余談ですが、近年、かぼちゃはホクホク系。サツマイモはしっとり系が市場人気が高いらしく、一昔前とは逆の傾向があるのだとか。
さつまいもの品種選び[食味MAP]
![さつまいもの品種選び[食味MAP]](https://ikisaiya.com/wp-content/uploads/2020/03/さつまいも食味マップ.001-300x285.png)
せっかくなので、うちの小売店で扱っているの他のさつまいも品種をハロウィンスウィートと比較しながらご紹介。
独断と偏見での食味マップを作成してみた。
紅あずま
昔からの定番の品種。ホクホク系で甘みが強い。濃紅色。
紅はるか
最近の一番人気。しっとり系で滑らかな食感。蒸したり焼き芋にすると甘み強い。赤紫色。
鳴門金時
四国徳島のブランド品種。栗のようなホクホク食感。
シルクスイート
比較的新しい品種。収穫直後のホクホク食感から貯蔵後のねっとり食感まで両方楽しめる。
クイックスイート
こちらも新しい品種。電子レンジだけで甘みがでる。
安納芋
焼き芋人気の火付け役。蜜がでるほどのねっとり感。
さつまいも栽培の流れ
畑の準備
私たちの九州北部地域では、暖かくなった5月の植え付けを目処に畑の準備をはじめます。
さつまいも栽培には痩せた土地が適しています。肥料は緩効性のもので窒素成分が少なめ、カリ成分が高めの肥料を選ぶと良いです。
家庭菜園では、雑草対策と地温を上昇させるためマルチを使用した方が良いでしょう。
苗の準備
苗は、私どものような地域の種苗小売店やホームセンターでお買い求めいただくのが手軽でおすすめです。
4月下旬ごろから店頭に並びはじめ、一本あたり数十円で購入することが出来ます。
他にも自分で種芋から芽出しを行うことも出来ます。スーパーなどで買ってきたさつまいもでも可能です。
消毒や芽出しするのに最適な温度に保つなど管理が多少面倒になります。
苗は1週間程度は水につけておけば大丈夫ですが、それ以上の保管が必要な場合は土の中へ仮植えすることをおすすめします。
植え付け
マルチに穴を開けて、苗を差し込みます。
一般的に、苗を垂直に植え付けるほど大きな実が取れますが、数量が少なくなる傾向にあります。苗の蔓を横に這わせたような形での植え付けが主流です。
つる返し
蔓がマルチの外まで伸びてくると、蔓が土に接触した箇所にひげ根が生えてきます。
蔓を持ち上げてひっくり返すことで芋の成長を促します。
収穫
定植から4ヶ月ほどたった9月末くらいから収穫を開始します。一度試し掘りをしてみてから収穫すると良いでしょう。
親株から苗をつくってみよう
今回はメーカーさんからメリクロン苗を購入し、それを親株として苗づくりを行います。
メリクロン苗とは、
種苗培養技術の名称で、meri(meristem=分裂組織)+clone(栄養繁殖系)の合成語です。これは分裂組織を無菌的に培養し、増殖された苗を意味しています。
メリクロン苗って何?TSメリクロン株式会社
小さなポットに入った状態で到着。




この後、葉が10枚前後まで伸びたら、先端を止めて側枝を伸ばす方法。
もしくは、もう少し伸ばして苗として収穫後、残った株の側枝から伸びてくる蔓を順次収穫していく。
1株から20本以上は苗を取らなければ採算が合わないのでがんばります。
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