【ベトナム人との国際結婚手続き体験談】日本式での手順

国際結婚

外国人技能実習生だったベトナム人の妻と結婚しました。

結婚手続きは、全て自分たちで行いました。

行政書士などに依頼するとなると、それなりの金額が必要になると聞いて、自分たちでやってみることにしました。

はじめに、インターネットで手続きについての情報収集をはじめました。

が、そもそも情報量が少なく、また、いろいろな情報が入り混じっていたことから、かなり混乱しました。

そのため、誰かの役にたつかもしれないと思い、私たちのケースとしてここに記録しておこうと思います。

私たちは、2018年に結婚手続きを行いました。
記載の内容は時代の経過と共に変化している可能性もあります。

詳しくは専門家に相談することをおすすめします。

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増えるベトナム人との結婚

人口減から外国人労働者に頼らざるを得なくなってきている日本では、ベトナムからの実習生や留学生がどんどん増えています。

ベトナムの人たちは、たいへん親日家です。

一部、音信不通になり不法労働者になってしまい犯罪に加担するなどの話も耳にしますが、

それも経済的な理由からくることがほとんどで、根は真面目な人が多い印象です。

そんなベトナム人ですから、日本人と親密な関係になって結婚を考える人もこれから増えてくるのではないでしょうか。

私もそのひとりです。

国際結婚の手続きは、なにかと面倒なとこが多いです。

行政書士へ依頼するというのも一つの選択肢だと思います。

しかし、だいたい十万円前後の費用が必要になってきます。

手続きは面倒ではありますが、ひとつずつ進めていけば、自分たちでも十分に行うことが可能です。

そんな時に参考になるように、私たちの事例を交えてここにご紹介していきます。

手続きは「日本式」か「ベトナム式」か?

以前にも書きましたが、ベトナムの方との国際結婚を考え始めた場合、

まず最初に選択を迫られることとして、

手続きを「日本式」で行うか、 「ベトナム式」 で行うかです。

「日本式」とは、日本で先に手続きを行い(創出的届出)、後でベトナムで手続きを行う(報告的届出)方式です。

「ベトナム式」とは、その逆でベトナムで先に手続きを完了させた後、日本で手続きを行う方式です。

先に手続きを行う「創出的届出」を行う場合、それぞれの国で定められた必要書類を揃える必要があります。

対して、あとで手続きを行う「報告的届出」は、自国に結婚していることを届け出るだけなので、創出的届出に比べて簡単な手続きで済ませることができます。

「日本式」を勧める理由

「日本式」の結婚手続きをお勧めするケースには、いくつかの条件があります。

1.現在の2人の居住地

→ベトナムの方はベトナムに、日本人の方は日本に住んでいる場合

2.結婚後の生活拠点

→結婚後に日本で生活する場合

このように、配偶者であるベトナムの方と日本人が、それぞれが自国に住んでいる(現在、離れて生活している)のであれば、「日本式」の結婚手続きをお勧めします。

なぜなら、「ベトナム式」に比べ、簡単だからです。

[2019/07/15追記]
→その後の情報で、ベトナムの地域によっては、日本方式ではトラブルになることがあるようです。

私たちの場合は、日本方式で運よくスムーズにいきましたが、ベトナム方式の方が無難な場合もあるようです。

年々、法律や制度も変わってきているようですので、行政書士などの専門家に相談されることをオススメします。

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例えば、ベトナム式では、1、2回程度はベトナムへ行かなければならなくなるでしょう。(最近では届出時の面接が無くなったため以前より楽にはなったようですが)

日本式で行えば、手続き上、日本人はベトナムに一度も行く必要はありません。

もっとも、相手のご家族への挨拶や結婚式などで、ベトナムを訪れることにはなろうかと思いますが、

気まぐれなベトナム行政に振り回されなくてもいい、というのはかなり大きいと思います。

二つ目は、結婚後に日本で生活するということです。

これは、大きな要因ではありませんが、結婚後にベトナムでの生活を考えられているのであれば、ベトナム式を検討された方がいいかもしれません。

なぜなら、ベトナムの役所の特徴から問題が起きやすいからです。

ベトナムの役所でなんらかの手続きをしたことがある方はわかると思いますが、社会主義国家のベトナムは行政手続きにおいて、日本のようにスムーズにいくことはなかなかありません。

結婚後に、実は手続きが完了してなかったということもありえます。

トラブルを避けるためにも、ベトナムで生活していくつもりであれば、ベトナムのルールで結婚手続きをしておくのが確実だと思います。

「日本式」手続きの流れ

ここからは、実際の手続きの手順と私たちが感じたポイントなどを紹介していきます。

手順① ベトナムで書類を揃える

ベトナムで必要書類を揃えて、日本へ送ってもらう。

必要書類備考
独身証明書(婚姻状況証明書)配偶者がベトナム在住の場合、婚姻要件具備証明書は取得できない
国籍証明書パスポートの写しで可
戸籍謄本

<参考情報>
ベトナムの公的機関で発行された書類は、全て下記が必要。

  1. 翻訳
  2. 法務省の認証
  3. 外務省の認証

特に地方に住んでいる場合、これに時間を要する。

手順② 日本の役所へ届け出る

婚姻届を記入して、添付書類と一緒に提出する。

地方の市役所では、担当者が詳細を把握していないことも多い。

その場合、法務局へ“受理伺い”を出すことになるので、数日待たされることもある。

手順③ 日本で書類を用意する

翌日には、婚姻届受理証明書と戸籍謄本が発行できるようになるので取得する。

パスポートの写しと併せて3点をベトナムへ送付する。

<参考情報>
パスポートの写しは公証役場で認証を受けた後、法務局長の公印証明を得る。

婚姻届受理証明書、戸籍謄本、パスポートの写し、について外務省の認証と大使館または総領事館で領事認証を得る。(郵送で得ることができる)

私たちの場合、ベトナム総領事館の指示でベトナム語への翻訳はベトナムで行った。

手順④ ベトナムの役所へ届け出る

翻訳機関でベトナム語へ翻訳をしたあとの市役所とのやりとりについては、ケースバイケース。

ベトナム人配偶者に任せるしかない。

正規の手数料と別に袖の下を渡して早く手続きしてもらうことになると思われる。

後日連絡するといって受け取ってもらったあと、こちらから何も動かなければ放置されると思った方がよい。

私たちの場合、運良く正規の手数料のみで手続きが完了した。

すぐに結婚証明書を発行してもらえた。

ここまでで、両国の結婚手続きは終了。

晴れて夫婦に。

このあと、配偶者等の在留資格(通称、配偶者ビザ)を取得するための戦いが始まります。

ちなみに、私たちはビザの取得も自分たちで行いましたが大変でした。

コメント

  1. sugi より:

    >ベトナムの公的機関で発行された書類は、全て①翻訳、②法務省の認証、③外務省の認証が必要。
    これは、違います。ベトナムの市役所で発行された書類はそのまま日本の市役所、入国管理局で使えます。日本の市役所で発行されたものをベトナムの市役所に提出する際は大使館の認証など必要とされます。ほかのネット情報ではその地方によって方式は違うとありますが、地方によって違うのではなく、担当者によってちがいます。担当者は手続きに必要な書類などわかっていないのです。私の場合は具備証明書だけでいいはずが、たまたま見せてしまった戸籍謄本も出せと言われましたね。この戸籍謄本は婚姻届け終了後、大使館に婚姻証明とともに提出するものなのですが。しかも、翻訳もつけろと。割愛しますが、その前に別の担当者とも翻訳文のことでもめました。
    これには苦労させられました。ですから、日本の文書の外務省や大使館の認証も担当者次第。ほんとにこれには泣かせられました。私の場合手数料4万を請求されました。もう怒り心頭だったので、日本式でてつづきしました 。

  2. コディ より:

    >>1
    sugiさん、コメントありがとうございます。
    指摘の箇所について、不確かな情報で誤解を与えてしまいかねないので、のちほど加筆、修正しようと思います。
    最近、ベトナムの方と日本人の結婚話をかなり耳にするようになりました。その中で色々なケースがあることを聞いておりましたので、私たちはラッキーな部類だったんだと感じてます。
    ほかにも何かあったら教えてください。
    よろしくおねがいします。

  3. sugi より:

    ベトナム人は担当者によって違うという話ですが。東京にある大使館に電話で相談したことがあるのですが、「日本に住んでるベトナム人以外、日本で結婚できない」「こちらで要件具備証明書をとらないとけっこんできない」「日本のどこの市役所がそんなこといったんだ?」といわれました。ほんとに困ったものです。また、ベトナムで先に婚姻届けをだそうと現地の病院で診断書を発行してもらう際、16000円です。医者がポケットにいれて、帰り会計でだされる領収書は1000円。市役所の担当者は夫婦両名の診断書が必要といったため32000円です。この診断書もネット情報だと、韓国や中国に嫁として行った女性がひどい仕打ちを受けることが多かったため、外国人男性に課されたものという話だったのですが。

  4. sugi より:

    上記の大使館への相談ですが当初の目的は、日本で婚姻届けを終了後、在日ベトナム大使館にて報告することで、ベトナムでの手続きを省略することができるかどうかを確認するためのものでした。日本人のみで出来るのか、短期滞在で妻を呼んで提出できるのか、まったくできないのか。東京は上記の回答。大阪はつながらず。福岡は「日本在住のベトナム人の手続きのための領事館である。ベトナム在住の者は短期滞在で日本に居てもベトナムで手続きをすべきである」との回答でした

  5. コディ より:

    >>3
    sugiさん、まだまだ言いたいことがたくさんありそうですね笑。ベトナムの方との国際結婚のあるあるネタかもしれないですね。同じ境遇の人はうなずいてるかも。これからもっと増えるでしょうから、そういうコミュニティがあって情報交換できるとこれからの人は助かるんじゃないかな。

  6. ガラナ より:

    大変参考になりました。ありがとうございます。
    そして、私もベトナム人(パートナーはベトナム在住。私は日本在住という状況です。)との結婚を考えております。そこで一つ質問です。
    福岡のベトナム領事館に、結婚手続きについて問い合わせました。日本の役所で創設的手続きをし、ベトナム領事館で報告的手続きをするためです。
    しかし言われたのは、他の方も書いてた通り、「日本在住のベトナム人のためのサービスです。そのため、ベトナム在住の人は報告的手続きはできない」と言われました。
    実際、不可能なのでしょうか?
    また、可能となった事例はあるのでしょうか?
    お教え頂けたら幸いです。
    よろしくお願い申し上げます。

  7. コディ より:

    >>7ガラナさん
    コメントありがとうございます。
    パートナーがベトナム在住の場合、ベトナム領事館で報告的手続きは不可能だと思われます。
    2018年くらいからベトナム大使館や領事館の対応が明確になったようですので、可能となった事例があるとすれば昔のことだと思います。
    また、私は当ブログで日本式をおすすめしていますが、地域によってはベトナでの報告的手続きでトラブルが多いようですのでご注意ください。

  8. かずりん より:

    はじめまして。ベトナム人が日本で申請する免許証についてこちらにお邪魔させて頂きました。参考になります。ありがとうございます。
    今年ベトナム人の彼女と婚姻関係を結び、現在妻の在留資格認定申請中です。私も色々と錯綜した情報の中で苦労しながらすべて自分たちで手続きを進めておりましたが、最終的に申請する現地で確認することが重要だと感じました。
    参考になればですが、コディさんが言うように、『パートナーがベトナム在住の場合、ベトナム領事館で報告的手続きは不可能』と同じ話ですが、妻の場合、短期ビザでの在日ベトナム領事館への婚姻届け提出は受け付けてくれませんでした。就労や学生ビザで日本に住んでいる方であれば受付てくれるようです。短期ビザでは今ではダメです。
    (数年前はできた人がネット上でいましたので信用しすぎていました。)
    また、在留資格認定申請でもショッキングなことが・・・。ベトナム側の婚姻届けの提出は不要でした。(理由は、国によって婚姻届けが出せない国があるようで、あくまで日本側での手続きができていれば申請ができますとのこと。)
    みなさんも色々と国際結婚で苦労されているかと察します。こういう生の情報がお互い聞けるとちょっとホッとでできますね。

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